グリコの新ブランド「トゥンメル」のチョコレート

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グリコ「トゥンメル」(Tunmel)は、江崎グリコが2025年1月に発売を開始した新しいチョコレートブランドです。

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このチョコレートの最大の特徴は、アジア初の「コールドエクストラクション」製法を採用している点です。通常のチョコレートはカカオ豆を焙煎して作られますが、「トゥンメル」では焙煎をせず、低温でカカオの成分を抽出することで、カカオ本来の香りやポリフェノールを最大限に引き出しています。原料もカカオニブと砂糖のみとシンプルで、添加物は一切使用していません。

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「トゥンメル」という名前は、古代マヤ文明で暦の単位や貴重な石を意味する「Tun(トゥン)」と、口の中でゆっくり溶ける様子を表す「Melt(メルト)」を組み合わせたもので、まるで「とろける宝石」のようなチョコレートを目指して作られました。

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ラインナップには、ペルー(81%)、ドミニカ(82%)、ガーナ(83%)の3つの産地のカカオを使用した3種類のチョコレートと、それらを詰め合わせたアソートボックスがあります。

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まず、「ペルー81%」を試してみました。

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口に入れた瞬間、驚くほどスムーズな口溶けでした。融点がかなり低いので。

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ハイカカオ特有の強い苦味や酸味が抑えられていて、代わりにフルーティーで華やかな香りが広がります。例えるなら、桜餅のような柔らかな甘いニュアンスや、ハーブ系の清涼感すら感じられるほど個性的。後味も軽やかで、しつこさがありません。

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次に「ドミニカ82%」。こちらはペルーに比べて少し落ち着いた印象で、ナッツのようなコクとほのかなスパイス感が特徴的です。舌の上でゆっくり溶けていくと、カカオの深みがじわじわと広がり、どこか温かみのある味わいに癒されます。苦味は控えめで、ハイカカオが苦手な人でも楽しめそうです。

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最後に「ガーナ83%」。カカオ含有量が最も高いですが、驚くほどまろやか。伝統的なチョコレートらしい濃厚さと、ほのかに土っぽいアーシーな風味が調和していて、しっかりした満足感があります。他の2種類と比べるとやや重厚感がありつつも、尖った苦味がないのが印象的でした。

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「トゥンメル」の3種はどれもが後味がスッキリで驚きました。焙煎しない製法と聞いていたので、食べる前はローチョコレートの味をイメージしてましたが、カカオの香りの特徴が生かされました。渋みやエグ味が全くないのがローチョコレートにはない優れたポイントです。

カカオの産地ごとの個性が際立ちつつも、どれも尖りすぎず調和が取れていると感じました。デザインも「とろける貴石」をテーマにした洗練されたもので、特別なギフトにもぴったり。

メーカー:江崎グリコ
ブランド名:トゥンメル
ラインナップ:ペルー81%、ガーナ83%、ドミニカ82%
価格:2,052円(税込)