
手に取った紙袋はほんのり温かく、指先にやわらかな弾力が伝わる瞬間、気持ちがそっと前に出る。ミスタードーナツで「ポン・デ・ショコラ」シリーズ4種が発売中です。

紙袋を開けると空気の層がふわりと動いて、控えめなチョコの甘い気配が立ちます。光が差し込む窓際、箱の内側に反射する薄い艶が、これから口に運ぶ時間を静かに整える。手先は自然とドーナツに伸び、表面をそっと押すと、、、指が少しだけ戻される、あの“ポン・デ”特有の弾み。その反応が、今日も変わらずそこにありました。
目次
ミスド「ポン・デ・ショコラ」シリーズとは?最新4種の特徴

ミスタードーナツが毎年冬に展開するショコラ生地のシリーズ。今年のラインナップは4種類。ベースはもちもちのポン・デ生地にショコラ風味を加え、ヘーゼルナッツとバニラで香りを整えてます。どれも形は同じ円形の8粒ですが、コーティング、トッピング、フィリングで風味の“厚み”が変わります。派手さより、日常の延長にそっと差し込まれるチョコの喜び。そういう設えです。
ポンデショコラ4種の味レビュー【食べ比べと感想】
ポン・デ・ショコラ|軽い甘さと素直なショコラ風味

最もシンプルな無印ポンデショコラ。指に少し吸い付くような弾力。噛んだ瞬間、薄いグレーズが“シャリ”と音なく割れて、もちっと反発してきます。味の出方は穏やかで、ショコラの香りは低く静か。甘さは控えめで、後半はほんのりナッティー。最後の方で舌の奥にわずかな香りがふっと戻り、飲み物がほしいというより「もう一粒いけるな」と思わせる軽さ。日常のコーヒーに添えても喧嘩しない、そんな距離感。
ポン・デ・ダブルショコラ|コーティングで深まる満足感

表面のチョコがやや厚く、舌に触れた瞬間の“まとわり”が違います。噛み始めは少し抵抗があり、歯が入るとほぐれるように生地が追いかけてきます。甘さは明確に増し、チョコの厚みがゆっくり舌を覆う。その間にカカオの香りがわずかに立ち、後味に軽く苦味の影。温かい状態だと特に一体感が出ます。シンプルなものでは物足りない日に、少しだけ濃さを求める気分へ。
ポン・デ・生チョコショコラ|舌に絡む濃度とまろやかさ

口に入れると、ホワイトチョコの丸みが先に広がり、続いて生チョコがゆっくり溶けます。舌の中央でとろりと厚みが生まれ、生地の弾みと重なっていく時間が面白い。噛むたびに生チョコのコクが微細な粒子感とともに舌に残り、余韻はやや長めです。温度があるうちは軽いとろみ、少し冷めると濃度が増します。甘さは明確ですが、単調ではない。ゆっくり味わう前提で作られている印象です。
ポン・デ・濃厚ショコラカスタード|中から溢れるとろりとした満足

手に取ると、表面のクランチが先に存在を主張します。噛んだ瞬間、ザクっと小さく音を立て、続いて中からショコラカスタードクリームが滑るように出てきます。リッチなおいしさ。シリーズで最も“デザート感”が強い一つ。甘さの山がはっきりしていて、空腹より「小さなご褒美」に寄り添うベクトル。温かいうちに食べると、ショコラカスタードクリームのとろみが最も映えます。
4種の味の違いと、どれを選ぶ?

軽さ→濃さの順で整理すると、
ポン・デ・ショコラ
↓
ポン・デ・ダブルショコラ
↓
ポン・デ・生チョコショコラ
↓
ポン・デ・濃厚ショコラカスタード

その日の気分で選び方が変わります。軽く楽しみたい日は“無印”、しっかり甘さと厚みを感じたい日は“生チョコショコラ”や“濃厚カスタード”。温かいうちに食べたほうが、生地の弾みとチョコの香りが素直に立ちます。私のお気に入りは「ポン・デ・濃厚ショコラカスタード」です。生地とコーティングの間に忍ばせたショコラカスタードがとろりと広がる瞬間に惚れました。
まとめ|4種食べ比べてみよう

派手さや強い主張より、質感と香りを静かに楽しみたい人。もちもちが好きで、チョコの濃さをその日ごとに選びたい人。甘さで圧倒するというより、日常の中に少し濃度を置くためのチョコ。静かなご褒美にちょうどいい。4種食べ比べも是非!
詳細
■販売期間
販売期間は2025年10月29日(水)~2026年2月下旬(順次販売終了予定)
■対象ショップ
ミスタードーナツ全店(一部ショップ除く)





